137Cs の表面汚染 40 Bq/cm2 をスクリーニングできるサーベイメーターです。
スクリーニング対応
放射線管理区域・汚染地域のスクリーニング基準となる 40 Bq/cm2 (5cm GM管で13,000 cpm) に対応するスクリーニングが可能です。
PM1405 でスクリーニングを行う場合には、115 cps = 6900 cpm が、137Cs に対する 40 Bq/cm2の表面汚染に相当します。
表面汚染を計測
物質の表面に付着した放射性物質による汚染度をCpm, Bq/cm2単位で調べることができる放射線の測定器(サーベイメーター)です。ガンマ線だけではなく、アルファ線、ベータ線を発する物質も検出することができ、放射性物質による外部被ばくを知ることができます。
空間線量の計測
サーベイメーター PM1405 は、空間にあるガンマ線による放射線量も測定できる機種です。
測定は、ニュースや新聞で利用されている国際単位「シーベルト」で測定することができます。環境の放射線量を調べることで、年間のひばく量を予測できます。
汚染された場所を探す
アルファ線、ベータ線は、空気中をわずかな距離しか飛びません。
この特性を利用して、どの方向、どの物質が最も放射線を出しているのか、測定器を動かしながら、より高いレベルの放射線源を、アラーム音を頼りに探索することができます。
スクリーニングの方法
福島など原子力災害による汚染地域でのスクリーニングの場合には、115 cps がスクリーニング基準(40 Bq/cm2) に相当します。
防護服や汚染された車両の表面をスクリーニングして、この基準以上であれば除染する必要があります。
測定方法
- PM1405 のベータ・ガンマ探索モード(βγ)を選択します。
- 背面の金属フィルタを開けます。
- 表面から 5 mm 程度の距離に測定器で測定を行います。
- 測定値(cps単位) を確認して 115 cps が 40 Bq/cm2に相当します。
- cps 値を 0.35 倍にすることで Bq/cm2単位になります。
こちらの換算表は、メーカーにおいてセシウムを塗布した平らな標準線源を用いて実験的に換算係数を求めたものです。
βγ探索モード
[cps] | 表面汚染への換算
[Bq/cm2] |
---|---|
1.1 | 0.4 |
11.4 | 4 |
114.3 | 40 |
285.7 | 100 |
1142.9 | 400 |
表面汚染と空間線量の放射線測定
自然・原子力・医療放射線からの正しい線量測定
サーベイメーターは、人体や、物の表面から出ている放射線を検出し、汚染の度合いを調べることができる放射線の測定器です。
放射線は、目で見ることはできませんが、物の表面に付着している放射線を出す物質から出ています。人体、車、コンクリート表面、土壌表面、アスファルト表面など、物の表面が放射性物質で、どの程度汚染されているか判定することができます。
サーベイメーター PM1405 の裏面には、アルファ線、ベータ線、ガンマ線を検出できる丸い窓があります。この中でも特に、アルファ線、ベータ線は、空気中をわずかな距離しか飛ばない放射線です。これらの放射線を測ることで、特定の場所や、特定の物質表面の汚染度を知ることができます。
シーベルト単位での放射線量
ガンマ線は、放射性物質から放出され、住宅や、鉄板さえも透過し、人体への被ばくを引き起こす放射線です。
ガンマ線の強さは、シーベルト単位で表示されます。ニュースや新聞で報道されている放射線量は、主にガンマ線の強さを示しています。サーベイメーター PM1405 は、物質表面の汚染度を調べる機能に加えて、空間の放射線量も測定できる機種です。
高機能なサーベイメーター PM1405 の操作は、とても簡単です。電源を入れると、自動的に環境の放射線量を測定し、シーベルト単位で放射線量の強さが液晶に表示されます。
もちろん、警告アラーム機能も搭載。強い放射線量が、検出されると音声アラームを鳴らすことができます。
フィルタを切り替えて使う
PM1405には、2つのフィルタがついており、切り替えることで、検出できる放射線を変えることができます。それぞれのフィルタによる効果を理解しておく必要があります。
フィルタの名称 | 素材と遮蔽できる放射線 |
---|---|
アルファ線フィルタ |
ポリエチレンの袋です。 アルファ線のみを、遮蔽できるような厚みに調整されています。これにより、ガンマ線とベータ線のみを検出することができます。 袋になっており、測定器を中にいれて、使います。 |
金属フィルタ |
金属製のフィルタです。 アルファ線、ベータ線を遮蔽します。 これにより、ガンマ線だけを測定することができます。 |
フィルタなし |
雲母製の薄いフィルタです。 遮蔽の効果はありません。 そのためアルファ線、ベータ線、ガンマ線をすべて測定出来るようになります。 |
フィルタの組み合わせによる効果
フィルタを組み合わせることで、測定できる放射線を切り替えます。
フィルタの組み合わせ | 測定器の設定状態 | 測定できる放射線 |
---|---|---|
γ線のみ | 金属フィルタが有効。ガンマ線のみの測定になります。 |
|
α+β+γ線のみ | 金属フィルタは無効。 アルファ線、ベータ線、ガンマ線の合計値の測定になります。 |
|
γ線のみ | アルファ線フィルタと金属フィルタ 金属フィルタが有効なので、ガンマ線のみの測定になります。 |
|
β+γ線のみ | アルファ線フィルタ ベータ線、ガンマ線の合計値の測定になります。 |
これらのフィルタの組み合わせを使うことで、特定の放射線のみを測定することができるようになります。たとえば、最初にα+β+γを測定して、次にβ+γを測定して、測定結果を引き算するような仕組みになっています。引き算などの計算は、測定器がすべて行ってくれます。液晶画面の指示に従って、測定を進めていくだけの簡単測定になっています。
パソコン接続
6ヶ月間動作する設計
測定データは、USB接続でパソコンへ取り込みできます。
サーベイメーター PM1405 は、物質表面の汚染を調査するためのベータ線を測定するモードと、環境中のガンマ線を測定するモードの2つがあります。 それぞれの記録データ、アラームが発動された時間、測定値などは内部メモリに保存され、パソコンと接続したときに、USB経由でデータをパソコンへ保存できます。またエクセル等への出力もできます。
様々な物質表面が、放射性物質でどの程度汚染されているのか、ベータ線、ガンマ線の両方の側面から検証することができます。
動画で紹介 放射線測定器 PM1405
機能
- 大型ガイガーカウンター検出器による安定した測定
- 裏側の金属スクリーンフィルタによりガンマ線のみの測定、ベータ線のみの測定を選択的に行えます。
- 現在の放射線量をシーベルト表示(μSv/h)、1秒あたりの放射線のカウント表示(cps)の計測単位に対応。
- 強い放射線量を検出すると、音声アラームで警告してくれます。
- 放射線源の探索モードを搭載、線源の強い方向をアラーム音をたよりに探索ができます。
- 現在の測定値を、パソコンへリアルタイム転送、定点観測などに活用できます。
- 測定結果は内部メモリに保存。USBでかんたんにパソコンへのデータ転送。
物の汚染を調べる
アルファ線、ベータ線は、空気中をわずかな距離(1メートルほど)しか飛ぶことができません。
サーベイメーターPM1405は、この性質を利用することで、狭い範囲の放射線汚染の状況や、表面についた汚染物質を調べることができます。
ベータ線の測定では2段階に分けて行われます。第1段階では、環境中の背景にある放射線と目の前にある物体からの放射線(ガンマ線+ベータ線)を測定します。
続いて第2段階では、ガンマ線だけを測定します。測定器は、2つの測定結果の差を計算し、 背景となるガンマ線を取り除き、目の前の物体から放射されているベータ線だけをより正確に測定します。 2段階測定により、目の前の物体の汚染状況を正確な調査を実現しています。
校正の種類
放射線測定器は校正によって2タイプに分けられます。
- 個人線量計
- 空間線量計
PM1405 は空間線量計です。
個人線量計
個人線量計は、人間の被ばくを測るものです。男性であれば胸ポケット、女性は腹部や腰あたりに身に着けて使います。 装着部位については、こちらの「個人線量計の装着部位の解説」が参考になります。
空間線量計
空間線量計は、手に持って使う、どこかに置いて使うような用途です。いろいろなところに持ち出して、その場所、その場所の線量を測定するような目的に使えます。空間線量計の方が自由に使えるといってよいかと思います。
どちらを使うべきか?
放射線やX線機器を使って働く作業者なら「個人線量計」がおすすめです。いつも身につけることでどの場所にいても自分の被ばく量を測定できます。
それ以外の場合で時々だけ放射線の強い場所を探したいという場合には空間線量計が便利です。
たろうまるの安心サポート体制
高性能な放射線測定器を、ずっと安心してお使いいただくために、最高のサービスを提供したいと考えています。
いつでもご遠慮なくお問い合わせください。
校正と点検
たろうまるは、正規販売店です。
測定器の販売、点検・校正、技術サポートまで、メーカーの技術者から教育を受けたスタッフが対応しております。 購入頂いた線量計、放射線測定器、サーベイメーター、食品用放射線測定器は たろうまるを経由して、メーカーでの修理、点検、校正を行うことができます。
安心の修理体制
メーカー保証期間、保証後も、修理は承っております。
修理品の送料につきまして、
弊社側からの発送の場合は弊社負担、お客様側からの発送については、お客様のご負担となります。あらかじめご了承ください。
サポート
すべての製品は、10年間以上利用されることを想定した耐久性のある設計です。 お求めいただく測定器は、長い期間お使いいただく製品になります。
たろうまるでは、お客様が製品を使用している間ずっとサポートを行っていく体制をとっております。 使い方、修理、校正、点検など、あらゆる場面において技術スタッフが、いつでも対応しております。
線量計 PM1405 仕様
-
製品の分類
- スクリーニング
- サーベイメーター
- 放射線測定器
-
サイズと重さ
高さ :148 mm
幅 :85 mm
厚さ :40 mm
重さ :290グラム -
表示
バックライト付き液晶ディスプレイ。 -
ガンマ線の線量率測定
0.01 μSv/h ~ 130 mSv/h -
アルファ線の測定
0.1 ~ 10,000 /分・cm2 -
ベータ線の測定
0.1 ~ 10,000 /分・cm2 -
スクリーンフィルタ
雲母素材と金属板の2つにより、ガンマ線とベータ線測定モード切り替え。 -
ホットスポット探索機能
アラーム音を頼りに、汚染物質を探索します。 -
線量率の精度
±(20+A/φ)%
φ=ベータ線の束密度(/分・cm2) -
検出器
ガイガーカウンターエネルギー補償あり -
エネルギー範囲
0.05 ~ 3 MeV -
感度
150 cpm/(μSv/h) -
校正
-
スクリーニング機能
放射線管理区域や汚染地域のスクリーニング基準となる 40 Bq/cm2 (5cm GM管で13,000 cpm) に対応するスクリーニングが可能です。 福島等の原子力災害による汚染地域では、115 cps = 6900 cpm が、137Cs に対する 40 Bq/cm2の表面汚染に相当します。 -
電池
単3電池 2本使用
連続動作 6ヶ月
(0.3μSv/h 以下の環境。線量が高くなると、比例して電池寿命が急速に短くなる場合があります。) -
動作モード
- ガンマ線による空間線量の測定
- ベータ線による表面汚染測定
- 放射線源の探索モード
- 設定
-
特徴と機能
- スクリーニング対応
- ガンマ線の空間線量の測定
- ベータ線による表面汚染の測定
- アルファ線による表面汚染の測定
- ガンマ線+ベータ線+アルファ線のカウント測定
- 探索モード
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アラーム
背景となる放射線より一定以上、高い放射線を検出するとアラームを発動。- 音アラーム
- 画面表示
- 光アラーム
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探索アラーム
放射線の強さで感知するとアラームの頻度を変えてお知らせ。 -
防水・防塵
生活防水 -
取扱説明書
-
パソコンとの接続
USB接続 -
Windows 対応
Windows 10,11
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動作環境
-10度~+50度 -
保証
- メーカー保証1年
- 初期動作保証
-
信頼性テスト
平均製品寿命 10年 -
ダウンロード
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国際規格
- Rohs
-
搭載機能