X線の漏洩を検知

軟X線用の線量計

X線・線量計 AT1103M は、X線・低エネルギーのガンマ線に対応した放射線測定器です。

低エネルギー測定のために開発された高感度シンチレーションを使うことで、これまで使われてきた電離箱式サーベイメーターよりも、短時間で高精度な測定を実現しています。

測定時間が早いため、広い範囲のX線の漏洩調査、汚染調査を行うことができ利用者の被ばく量を抑えることができます。

漏えいX線の探索

医療機器からの漏洩X線を調べるには、短時間かつピンポイントで測定できる能力が必要です。

線量計 AT1103M は、高感度な検出器と指向性のある検出器を採用することでX線の漏洩場所や方向を正確に探すことができます。

漏えいX線の探索モードでは、放射線の強さに応じた警告音が鳴ります。音の強弱で放射線の強さを体感することができますので、的確に漏洩箇所を探すことができます。

時定数は自動

放射線量に応じて時定数は自動で選択されており、どの線量でも最短の測定時間で測定を行うことができます。

測定値の線量率( Sv/h ) と測定偏差(%)が表示されており測定偏差が30%以下になるまで待つことで従来の時定数を使った測定と同じ測定を行うことができます。

定常状態からでも線量の変化を検知すると自動的に時定数がリセットされ、再測定が始まります。

RS232・スペクトル測定

RS232 シリアル接続にも対応しており、様々な警報、パソコン、Android , PLCデバイス、その他の組み込みデバイスと接続することができます。

シリアル接続では、X線のスペクトル測定にも対応しており低エネルギーのスペクトル測定データの取得が可能です。

測定器の通信・制御API仕様を公開できますので、プログラム開発することで様々な機器と接続可能です。

線量計の方向特性

漏洩X線を探す

非破壊検査、放射性薬品、医療機器など使われているX線は、エネルギーが低いため通常のガンマ線要の放射線測定器では測定することができません。

線量計 AT1103M は、5 keV ~ 160 keV といった低エネルギーガンマ線、軟X線、硬X線に対応した高感度線量計です。通常の電離箱式サーベイメーターよりも高い感度を持ち、医療機器等から漏洩するX線を短時間で検出することができます。

線量計は検出器の前方だけに強い指向性を持つように設計されており、漏洩しているカ所を的確に見つけ出すことができます。

X線の漏洩箇所に近づくと、警告音が鳴り出します。最初は小さな音で鳴り始め、X線が強くなるにつれて音が強くなります。音の強さを頼りにして、漏洩箇所を特定することができます。

X線線量計の利用用途

  • 医療用X線の漏洩検知
  • 放射性医薬品の測定
  • 粒子加速器施設
  • 原子力事故
  • 核兵器、原子力産業・工場
  • 放射線管理区域

線量率の測定

シーベルト単位で被ばく量を測定するモードです。

医療機器のX線漏洩検査

CPSによる線源の探索

X線の放射線が高い場所を特定するモードです。

非破壊検査に使われるX線の例

積算線量の測定

被ばくの合計量を測定するモードです。

放射線・特性X線などの漏洩検査

エネルギー範囲の切り替え

20~160, 5~25 keVの範囲を切り替えます。

レントゲン機器、エックス線

エネルギー応答

5~160 keVのエネルギーでのエネルギー応答特性はこちらです。

低エネルギーのX線からガンマ線までの範囲で正しい線量率を測定するためにAT1103M はスペクトルから直接、 線量率を算出するスペクトル換算方式を採用しています。この演算によるエネルギー補償により安定した測定を行えます。

X線用の線量計・AT1103Mでは、高感度なシンチレーション検出器にベリリウム膜を利用しています。 ベリリウムの膜はX線を効率よく通過させる物質として知られています。

X線・線量計のエネルギー特性(X軸:エネルギーkeV, Y軸:応答(Am241比,60keV))

連続X線の加速電圧(管電圧)と波長分布

真空放電管のような X線発生装置では、放射線のエネルギーは低エネルギー部分が高くなるという特徴があります。

このような X線の漏洩を検知するには、低エネルギー領域で十分な感度がある特別な検出器が必要です。

設置方法

壁固定用ブラケットと、三脚オプションも用意されています。

設置方法

たろうまるの安心サポート体制

高性能な放射線測定器を、ずっと安心してお使いいただくために、最高のサービスを提供したいと考えています。
いつでもご遠慮なくお問い合わせください。

校正と点検

たろうまるは、正規販売店です。

測定器の販売、点検・校正、技術サポートまで、メーカーの技術者から教育を受けたスタッフが対応しております。 購入頂いた線量計、放射線測定器、サーベイメーター、食品用放射線測定器は たろうまるを経由して、メーカーでの修理、点検、校正を行うことができます。

安心の修理体制

メーカー保証期間、保証後も、修理は承っております。

修理品の送料につきまして、
弊社側からの発送の場合は弊社負担、お客様側からの発送については、お客様のご負担となります。あらかじめご了承ください。

サポート

すべての製品は、10年間以上利用されることを想定した耐久性のある設計です。 お求めいただく測定器は、長い期間お使いいただく製品になります。

たろうまるでは、お客様が製品を使用している間ずっとサポートを行っていく体制をとっております。 使い方、修理、校正、点検など、あらゆる場面において技術スタッフが、いつでも対応しております。

X線・線量計 AT1103M 仕様

  • 製品の分類

    線量計
  • サイズ

    233 x 85 x 67mm ATOMTEX AT1103M - X線・線量計
  • 重さ

    900 g
  • 検出器

    NaI(Tl) φ9 x 2mm
  • 検出器窓

    ベリリウム
  • エネルギー範囲

    5~160 keV
    • 5~25 keV
    • 20~160 keV
    の2段階で切り替え
  • 線量率の測定

    0.05μSv/h~100μSv/h
  • 線量率の固有相対誤差

    ±15
  • 積算線量の測定

    50μSv~5mSv
  • 感度

    400cps/µSv/h
  • 応答時間

    2秒以内
  • エネルギー応答

    • ±35 (5~60keV)
    • ±30 (60~160keV)
  • 校正誤差

    ±5
  • 放射能検出能力

    1,000 kBq
  • 最大カウント率

    6 x 104cps
  • 検出器寿命

    100 Sv以上
  • 起動時間

    5分以内
  • 電源

    • Ni-Mh充電池(内蔵)
    • ACアダプターによる外部電源
  • 連続稼働時間

    24時間以上
  • 動作温度

    0~+40
  • 湿度

    90以下
  • 防水・防塵

  • 校正・試験所規格

    ISO 17025
  • ダウンロード

  • 国際規格への対応

    • GOST 27451-87
    • GOST 28271-89
    • IEC 61010-1:2010
    • EN 55011:2009
    • IEC 61000-4-2:2008
    • IEC 61000-4-4:2004
    • IEC 61000-4-5:2005
    • IEC 61000-4-3:2008
    • IEC 61000-4-6:2008
    • IEC 61000-4-11:2004