有線ネットワーク対応の放射線測定システム
放射線管理を集約
最大 320台の放射線測定器を1台のパソコンにネットワーク接続し集中管理を行うシステムです。
産業用 RS485 シリアル接続により、各測定器のケーブルは、最大1,000m まで延長できます。
あらゆる大きさの施設で利用できます。
ガンマ・中性子線
X線・ガンマ線の検出器は、6種類が用意されています。
X線、ガンマ線の低線量から、原子力や加速器に対応した 5,000 Sv/h の超高線量に対応できます。
中性子線検出器は、2タイプです。大容量の中性子線・減速材を備えており、低エネルギーの熱中性子線から高速中性子線まで広いエネルギーに対応した線量率測定が可能です。
パソコンなしも可能
放射線測定ネットワークでは、パソコンを使うことで分かりやすい表示ができます。ですが停電時や非常時に備えてパソコンなしでも非常時用のバッテリー(オプション)と制御ユニットだけで稼働するシステムとなっています。
音警告ユニットでは、大きな警告音を発する機器です。放射線漏洩が発生した場合、大きな警告音で即座に避難を伝えることができます。
モニタリングポスト
パソコンを使った監視では、小規模から大規模ネットワークに対応した監視を行うことができます。
監視ソフトには、実際に監視する施設の地図を読み込ませることで、地図上で警告ライトを点滅させることができます。どこで放射線漏洩が発生したのかを管理者が即座に把握できます。
最大測定器は 320台・各ケーブル 1,000m
制御ユニットには、最大10台の放射線測定器を接続、パソコンに最大32台の制御ユニットを接続できます。これにより合計で 10 x 32 = 320台の放射線測定ユニットを1台のパソコンで監視するネットワークを構築することができます。
小規模のネットワークの場合には、パソコンを使わずに制御ユニットだけでも最大10台までの測定器ネットワークを構築できます。
放射線ネットワークシステムでは、設定された警告発動値を超える放射線が計測されると、音警告ユニット、制御ユニット、パソコンの3種類の機器から警告音が鳴ります。 警告発動の放射線量は、各測定器ごとに3段階の警告発動値を設定できます。
監視ソフトウエア
小規模なネットワークの場合には、パソコンを使わなくても稼働します。この場合には制御ユニットが各放射線測定器の測定値を監視して、設定された警告発動値を超えること警告音、 ライトなどで避難や放射線の漏洩を警告します。
パソコンを使う場合には、最大 320台の放射線測定器の動作を分かりやすく表示できます。 専用の監視ソフトウェアに、施設の写真や地図を取り込み、画面上で測定器アイコンを配置することで、どの場所で警告が発動されたのかを分かりやすく表示できます。
機能
- 管理者、ユーザー権限の2タイプ。管理者権限はすべての設定を変更できますが、ユーザー権限の場合には測定結果や警告の確認だけを確認できます。
- 施設の地図の取り込み機能
- 施設の地図に測定器アイコン、警告ライトアイコンを設置
- 各測定器の警告発動値の設定(3段階)
- 記録された測定値データのデータベース保存(システムの起動、停止、エラー、警告発動時間、日付・時刻)
- 測定値の時系列グラフ化機能
- 動作ログの保存
放射線管理区域
放射線監視ネットワークの機器の間のケーブルは、最大1,000m まで延長でき大きな施設にも対応できます。
放射線測定器は漏洩が予測される機器や放射線源の近くに配置します。事務所には監視パソコン、音警告ユニット、制御ユニットを配置することで警報を知ることができます。
ネットワークの構成例
こちらの構成例では、ガンマ線の放射線測定器(1台)、中性子線の放射線測定器(1台)、電光掲示板(1台)、音警告ユニット(1台)、パソコン(1台)などを接続した例です。
AT2327 - 放射線ネットワーク測定システムは、24時間・365日の連続稼働を目的として開発されており、長期間の安定した測定・監視を行うことができます。
たろうまるの安心サポート体制
高性能な放射線測定器を、ずっと安心してお使いいただくために、最高のサービスを提供したいと考えています。
いつでもご遠慮なくお問い合わせください。
校正と点検
たろうまるは、正規販売店です。
測定器の販売、点検・校正、技術サポートまで、メーカーの技術者から教育を受けたスタッフが対応しております。 購入頂いた線量計、放射線測定器、サーベイメーター、食品用放射線測定器は たろうまるを経由して、メーカーでの修理、点検、校正を行うことができます。
安心の修理体制
メーカー保証期間、保証後も、修理は承っております。
修理品の送料につきまして、
弊社側からの発送の場合は弊社負担、お客様側からの発送については、お客様のご負担となります。あらかじめご了承ください。
サポート
すべての製品は、10年間以上利用されることを想定した耐久性のある設計です。 お求めいただく測定器は、長い期間お使いいただく製品になります。
たろうまるでは、お客様が製品を使用している間ずっとサポートを行っていく体制をとっております。 使い方、修理、校正、点検など、あらゆる場面において技術スタッフが、いつでも対応しております。
利用できる検出器の仕様
ガンマ線の検出器6タイプ
X線、ガンマ線に対する漏洩システムには、BDKG-204 がお勧めです。
検出器 | BDKG-02 | GM菅 |
---|---|---|
BDKG-17 | GM菅 | |
BDKG-204 | プラスチックシンチレーション φ 30 x 15mm | |
BDKG-11 | NaI(Tl)シンチレーション φ 63 x 63mm | |
BDKG-27 | 電離箱検出器 | |
UDKG-37/2 | シリコン半導体検出器+GM菅 | |
線量率の測定範囲 | BDKG-02 | 0.1 µSv/h ~ 10 Sv/h |
BDKG-17 | 1 mSv/h ~ 100 Sv/h | |
BDKG-204 | 0.05 µSv/h ~ 10 Sv/h | |
BDKG-11 | 0.03 ~ 100 µSv/h | |
BDKG-27 | 50 mSv/h ~ 4,000 Sv/h | |
UDKG-37/2 | 1 µSv/h ~ 5,000 Sv/h | |
線量率の固有相対誤差 | BDKG-02 | ±15 % |
BDKG-17 | ±20 % | |
BDKG-204 | ±20 % | |
BDKG-11 | ±20 % | |
BDKG-27 | ±20 % | |
UDKG-37/2 | ±25% ( 線量率10 µSv/h 以下) ±15% ( 線量率10 µSv/h 以上) |
|
パルス・ガンマ線の平均線量率の測定 | BDKG-02 | - |
BDKG-17 | - | |
BDKG-204 | - | |
BDKG-11 | - | |
BDKG-27 | - | |
UDKG-37/2 | 80 µSv/s ‒ 0.3 Sv/s パルス状の放射線の繰返し周期は 20 cps 以上で 1回の照射は 1µ秒以上の長さが必要です。 | |
パルス・ガンマ線の平均線量率の固有相対誤差 | BDKG-02 | - |
BDKG-17 | - | |
BDKG-204 | - | |
BDKG-11 | - | |
BDKG-27 | - | |
UDKG-37/2 | ±25 % | |
エネルギー範囲 | BDKG-02 | 60 keV ~ 3 MeV |
BDKG-17 | 60 keV ~ 3 MeV | |
BDKG-204 | 20 keV ~ 10 MeV | |
BDKG-11 | 50 keV ~ 3 MeV | |
BDKG-27 | 60 keV ~ 1.5 MeV | |
UDKG-37/2 | 50 keV ~ 10 MeV | |
エネルギー依存性( 662 keV 137Cs 比 ) | BDKG-02 | -20 % ~ +35 % |
BDKG-17 | -20 % ~ +35 % | |
BDKG-204 | -45 % ~ +35 % (20~60 keV ) ±25 % (60 keV~3MeV) ±50 % (3 MeV~10MeV) | |
BDKG-11 | ±20 % | |
BDKG-27 | ±30 % | |
UDKG-37/2 | ±30 % | |
感度( ガンマ線 137Cs ) | BDKG-02 | 4.0 cps/(µSv/h) |
BDKG-17 | 0.005 cps/(µSv/h) | |
BDKG-204 | 70.0 cps/(µSv/h) | |
BDKG-11 | 1970.0 cps/(µSv/h) | |
BDKG-27 | 2.1 µC/Sv | |
UDKG-37/2 | 0.15 cps/(µSv/h) (線量率 0.2 Sv/s 以下) 58 mV/(Sv/h) (線量率 0.2 Sv/s を超える) | |
通信インターフェース | BDKG-02 | RS485 - シリアル通信 |
BDKG-17 | RS232 - シリアル通信 | |
BDKG-204 | RS485 - シリアル通信 | |
BDKG-11 | RS232 - シリアル通信 | |
BDKG-27 | RS485 - シリアル通信 | |
UDKG-37/2 | RS485 - シリアル通信 | |
防水・防塵 | BDKG-02 | IP57 |
BDKG-17 | IP64 | |
BDKG-204 | IP67 | |
BDKG-11 | IP65 (シールドケースあり) | |
BDKG-27 | IP55 (PU) IP21 (ICH) | |
UDKG-37/2 | IP68 (検出器部) IP65 (インターフェース部) |
|
寸法・重さ | BDKG-02 | φ 55 x 260mm, 0.5kg |
BDKG-17 | φ 54 x 167mm, 0.27kg | |
BDKG-204 | φ 60 x 210mm, 0.55kg | |
BDKG-11 | φ 141 x 473mm, 6.5kg | |
BDKG-27 | 206 x 82 x 56mm , 0.45kg (PU)190 x 58 x 65mm , 0.7kg (ICH) | |
UDKG-37/2 | φ 30 x 130mm, 0.25kg(検出器部) 170 x 80 x 55mm, 0.3kg(インターフェース部) |
|
動作温度 | BDKG-02 | -40℃ ~ +50℃ |
BDKG-17 | -30℃ ~ +50℃ | |
BDKG-204 | -40℃ ~ +60℃ | |
BDKG-11 | -30℃ ~ +50℃ | |
BDKG-27 | -30℃ ~ +50℃ | |
UDKG-37/2 | -40℃ ~ +60℃ | |
相対湿度 | - | ≦ 95% (35℃, 結露なし) |
国際規格 | - | OST 27451-87, GOST 29074-91, IEC 61010-1:2010, EMC requirements of EN 55011:2009, IEC 61000-4-2:2008, IEC 61000-4-3:2008, IEC 61000-4-4:2004, IEC 61000-4-5:2005, IEC 61000-4-6:2008, IEC 61000-4-8:2009, IEC 61000-4-11:2004 |
中性子線の検出器2タイプ
中性子線を監視する場合には、より大きな減速材をもつBDKN-04 を利用することで広いエネルギーに対応した線量率測定が可能です。
流束密度測定を中心に測定する場合には、BDKN-02 をお使いください。
検出器 | BDKN-02 | He3 検出器+減速材 |
---|---|---|
BDKN-04 | He3 検出器+減速材 | |
線量率の測定範囲 | BDKN-02 | 0.1 µSv/h ~ 10 mSv/h (線源 Pu-Be) |
BDKN-04 | 0.1 µSv/h ~ 10 mSv/h | |
線量率の固有相対誤差 | BDKN-02 | ±35 % |
BDKN-04 | ±20 % | |
流束密度の測定範囲 | BDKN-02 | 0.1 ~ 104 neutron/s/cm2 |
BDKN-04 | 0.1 ~ 104 neutron/s/cm2 (線源 Pu-Be) | |
流束密度の固有相対誤差 | BDKN-02 | ±20 % |
BDKN-04 | ±35 % | |
エネルギー範囲 | BDKN-02 | 0.025 eV ~ 14 MeV |
BDKN-04 | 0.025 eV ~ 14 MeV | |
感度( 中性子線 Pu-Be ) | BDKN-02 | 0.355 cps/(µSv/h) (線量率モード) 0.5 neutron/s/cm2 (流束密度モード) |
BDKN-04 | 0.355 cps/(µSv/h) (線量率モード) 0.5 neutron/s/cm2 (流束密度モード) |
|
通信インターフェース | BDKN-02 | RS485 - シリアル通信 |
BDKN-04 | RS485 - シリアル通信 | |
防水・防塵 | BDKN-02 | IP54 |
BDKN-04 | IP54 | |
寸法・重さ | BDKN-02 | φ 91 x 260mm, 2.4kg |
BDKN-04 | 235 x 264 x 315mm, 8.0kg | |
動作温度 | BDKN-02 | -30℃ ~ +50℃ |
BDKN-04 | -30℃ ~ +50℃ |
流束密度とは?
流速密度とは、1秒間に 1cm x 1cm の平面を1秒間で通り抜ける中性子線のカウント率=中性子線の個数です。
原子炉の周辺や中性子を発する放射線源の周りで流速密度を測定し、その値に球の表面面積である 4πr2 を乗ずることで中心にある中性子線発生源からの総カウント数を求めることが可能となります。
ここで r は中性子線発生源からの距離です。
流束密度測定は、容易に近づくことができない中性子線線源に対する有効な測定方法です。
その他の共通部分の仕様
電源 | AC 100V (50-60Hz) または DC V |
---|---|
警告 | 各検出器に対して3段階の警告を設定可能 |
最大測定器 | 320台まで接続可能。1つの小型制御ユニットに対して10台まで接続でき、パソコンには小型制御ユニットを32台まで接続できます。これにより合計 320台まで接続できます |
ケーブル長 | 各測定器、各機器の間のケーブルは1,000mまで延長可能。 |
相対湿度 | ≦ 95% (35℃, 結露なし) |
防水・防塵 | 制御ユニット IP55 音警告ユニット IP65 データ表示パネル IP21 |
寸法・重さ | 制御ユニット 200 x 160 x 90mm, 0.7kg 音警告ユニット 183 x 103 x 98mm, 0.4kg データ表示パネル 644 x 98 x 67mm, 4.0kg |
動作温度 | 制御ユニット -30℃ ~ +50℃ 音警告ユニット -40℃ ~ +50℃ データ表示パネル -5℃ ~ +40℃ |
国際規格 | OST 27451-87, GOST 29074-91, IEC 61010-1:2010, EMC requirements of EN 55011:2009, IEC 61000-4-2:2008, IEC 61000-4-3:2008, IEC 61000-4-4:2004, IEC 61000-4-5:2005, IEC 61000-4-6:2008, IEC 61000-4-8:2009, IEC 61000-4-11:2004 |