化学剤の検出器
化学兵器(TWA)と工業有害物質(TIC)の検出器です。
化学兵器はサリンやVXなどの神経剤、シアン化物剤などの血液剤、ただれを起こすびらん剤、 呼吸器障害を起こす窒息剤の種類があります。工業有害物質は、硫化水素(H2S)、 一酸化炭素(CO)、ホルムアルデヒド(CH2O)などの身近にもある有毒な物質です。
検出器は、これらの化学兵器や業有害物質があるかどうかその可能性を検査できます。 化学剤の検出では常に誤検出の可能性があるため複数の検出器を組み合わせて使う必要があります。
例としてサリンが検出されたとします。サリンは神経の伝達物質を阻害するタイプの化学兵器ですが身近なところでは 農薬なども同じ性質を持っており神経伝達物質を阻害します。 そのため農薬をサリンと誤検出することは1次スクリーニングの段階では頻繁に起こりえます。 1次の「検知」の段階で可能性のある物質が見つかったら、次は「識別」ができるより精度の高い測定器で 2次スクリーニング検査する必要があります。
さらに2次スクリーニングでもサリンと検出されたら、続いて試料を検査機関で検査する必要があります。 化学物質を識別するには、このような段階を得ることで農薬なのか、サリンなのかを判別することができます。