国際度量衡局 BIPM 認証機関
放射線測定器の校正
Polimaster 製品は国際的な規格で設計され、国家認証の元で校正が行われています。
Polimaster 放射線測定器の校正
校正とは?
校正とは、測定器の性能を維持するための点検です。
実際の校正作業では、あらかじめ強さの分かっている放射線を測定器に照射し、 製品である放射線測定器に表示される値が、一定の範囲内に収まっていることを確認し、測定器の性能を検査します。
ポリマスター社の放射線測定器は、すべての製品が工場から出荷後に測定機関 BELGIM で校正が行われ、 検査にパスしたものだけが製品として販売される仕組みになっています。
国際的なトレーサビリティ体系
測定機関 BELGIM は、国際度量衡局 BIPM (フランス)に加盟し、国際的なトレーサビリティ体系を構築しています。日本やその他の国との間で、国際的なトレーサビリティ体系を示す一つの例は、 国家計量標準の同等性を、相互に認めるための仕組み CIPM-MRA があります。
この協定( CIPM-MRA )に加盟している国は、校正は、同等であると、お互いが認め合う国になります。
- 日本は、1999/10/14 に加盟しています。
ポリマスターの製品は、国際的なトレーサビリティ体系の中で、精度の高い校正が行われている製品になっていますので、公的な測定にも安心してお使いいただくことができます。
校正証明書
すべてのポリマスター製品には校正証明書が付属しています。 工場から出荷され、校正機関で校正をとった記録です。 校正証明書にはシリアル番号が記載され、測定器一つ一つの実際の測定値が記録されています。 最高の性能をもった検出器で、正確な測定を行うことができます。
10年設計
ポリマスターの放射線測定器は独自の技術で、高い気密性、湿度への対策、高い防水設計がなされています。
精度の高い測定器を、長く安心してお使いいただくことができます。
校正が必要な場合
ポリマスターの放射線測定器は、最大で -40度~+50度という世界トップレベルの温度動作範囲を持っています。
こうした性能ですが、真夏に非常に熱くなった車の中に測定器を放置してしまうと、+50度を超えた状態になる場合があります。この場合、測定器の性能が著しく劣化してします。こういったケースでは、再校正や修理が必要になりますので、ご注意ください。
定期点検
たろうまるでは、2年ごとのタイミングで定期的に放射線測定器をご利用のお客様に定期点検をご案内しています。
お客様一人ひとりが、個別に校正に出す場合、費用が割高になりますが、定期点検を希望されるお客様の依頼を一度にメーカーに依頼することで、一人ひとりのお客様のご負担が少なくなるような体制をとっております。
Polimaster の校正設備に関する国際的なトレーサビリティ証明書
Polimaster では、国際的なトレーサビリティ認証を受けた校正設備での校正を提供しています。
Polimaster の放射線測定器の校正に関する国際的なトレーサビリティ認証証明書 のこちらで、ご覧いただけます。
Polimaster社のトレーサビリティ体系図については、こちらに解説があります。
校正設備の仕様
Polimasterでは、原子力発電所の中でも利用できる放射線測定器・線量計を開発しており、非常に大きな放射線源を利用して、幅広い線量率に対する試験を行うことができます。
ガンマ線源 | |
---|---|
137Cs | 5.2 x 1013 Bq |
137Cs | 2.7 x 1011 Bq |
137Cs | 3 x 109 Bq |
137Cs | 3 x 108 Bq |
241Am | 2 x 1010 Bq |
60Co | 3 x 108 Bq |
中性子線源 | |
244Cm | 2 x 104 s-1 |
アルファ線源 | |
239Pu | 3~200,000 分-1・cm-2 |
ベータ線源 | |
90Sr-90Y | 30~700,000 分-1・cm-2 |
スペクトラム試験用の線源 | |
57Co, 60Co, 152Eu, 133Ba, 137Cs | 1~2 x 105 Bq |
線量率のテスト可能の最大値 | |
137Cs | 12 Sv/h |
241Am | 300 μSv/h |
60Co | 350 μSv/h |
照射精度 | |
垂直方法 | ± 1mm |
水平方向 | ± 1mm |
その他 | |
機器の相対誤差 | 4~7%以下 |
起動時間 | 1分 |
連続照射時間 | 24時間以下 |
放射線測定器の校正・点検項目
- 外観、ケース、クリップ等の点検
- 液晶、LEDなどの表示部の点検
- すべての動作機能の点検
- 探索モード時の誤検出アラーム頻度が基準以下かどうかの検査
- アラーム機能の検査
- 温度変化に対する動作
- 各動作モードの時間経過時の動作
- 消費電流
- 検出器の感度(放射線照射による校正作業)*1,2
- 線量率の偏差(放射線照射による校正作業)
- スペクトル校正、エネルギー校正検査(放射線照射による校正作業)*1
*1 は、核種識別機能がある機種のみ、*2はシンチレーション検出器の場合のみ点検されています。
測定器を購入してからどれぐらいで再校正すべきか?
実は、これには決まった基準はありません。
ですが、測定器を何年も使っていて測定値は表示されているが、実は故障していた、、ということはあり得ます。放射線を測定する目的は、 作業者する人の被ばく量を知って、放射線による被ばくを下げることにあります。数字が画面に出るからといって故障している測定器を 使うことだけは避けたい状況です。
メーカーによる校正・点検では、測定器に放射線を照射して測定値が正しくでるか確認し、必要な場合には部品交換を行います。 以下の基準で校正点検されることをおすすめしています。
校正を行う頻度 | 対象となるユーザー |
毎年、校正する必要があるケース |
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2-3年おき校正する必要があるケース |
|
校正しない | 校正しない、という場合でも故障せずに正しく動作します。ですが、もし故障していても気がつかないことがあるため校正しないという選択肢は基本的にはありません。 |