IP62とは?

電子機器などの防水や防塵に関する程度を示す等級文字でIP保護等級と呼ばれています。 JIS C 0920やIEC 60529が標準化の仕様で )家電品のカタログや説明書には、JIS保護等級と記載されています。

IP62とは、以下のような等級の中で最初の数字6、2番目の数字5によって、それぞれ防塵・防水の等級が決められています。

防水性能・IP表記

放射線測定器は、屋外で使うことが多いためしっかりとした防水機能があるものを選ぶ方がよいです。

防水性能は、IP表記(IEC 60529, JIS C0920 等)で記載されます。IP表記を知ることで、どの程度、防水の強さがあるのか知ることができます。

IP表記は、2つの数字の組み合わせです。防水は、第2特性の数字で知ることができます。

第1特性

こちらは機器の中に埃・塵がどれだけ入りにくいかを示しています。 電子機器の場合、たいていは十分な保護がありますので第1特性はあまり心配しなくてもよいかと 思います。

数字埃の入りにくさ
0 保護なし
1 直径50 mm以上の固形物が入らないように保護 直径50mm以上の大きさの外来固形物に対して保護している。
2 直径12.5 mm以上の固形物が入らないように保護 直径12.5mm以上の大きさの外来固形物に対して保護している。
3 直径2.5 mm以上の固形物が入らないように保護 直径2.5mm以上の大きさの外来固形物に対して保護している。
4 直径1.0 mm以上の固形物が入らないように保護 直径1.0mm以上の大きさの 外来固形物に対して保護している。
5 塵埃の侵入を完全に防止できないが電子機器の動作には問題がない 防じん形
6 塵埃の侵入がない 耐じん形

第2特性

防水を示す数値です。5以上があれば通常の使用では十分です。長時間、雨に濡れるような使い方の場合には、6,7,8程度の防水が必要です。

数字水の入りにくさ
0無保護
1 鉛直に落下する水滴が入らない 鉛直に落下する水に対して保護する。
2 15度以内で傾斜しても鉛直に落下する水滴が入らない 15度以内に傾斜しても鉛直に落下する水滴に対して保護する。
3 鉛直から両側に60度までの角度で噴霧した水によって機器が影響を受けない 散水に対して保護する。
4 あらゆる方向からの水の飛まつによって機器が影響を受けない 水の飛まつに対して保護する。
5 あらゆる方向からのノズルによる噴流水機器が影響を受けない 噴流に対して保護する。
6 強力なジェット噴流水による噴流水によっても機器が影響を受けない 暴噴流に対して保護する。
7 一時的に水中に沈めた場合でも機器が影響を受けない 水に浸しても影響がないように保護する。
8 継続的に水中に沈めた場合でも機器が影響を受けない 潜水状態での使用に対して保護する。

放射線測定器の防水性能

放射線測定器の防水1

PM1621MA - IP68

長時間の水没にも耐える線量計です。原子力発電所などで利用されています。

放射線測定器の防水2

PM1703MO-II BT - IP 65

屋外での放射線源の探索など原子力災害や汚染地域で利用されているサーベイメーター

放射線測定器の防水3

PM1610 - IP 65

6 x 6cm の小型タイプの個人線量計IP 65で普通に使う分には十分すぎる防水性能です。

放射線測定器の防水4

PM1405 - IP30

こちらの表面汚染サーベイメーターは防水なしです。アルファ線、ベータ線はプラスチックも透過できないため防水することが難しいのです。