AT6130 取扱説明書

表面汚染密度ベータ線サーベイメーター

ベータ線の表面汚染密度の測定

表面汚染密度は、Bq/cm2の単位で測定されます。

Bq ( ベクレル ) という単位は、ある物体から1秒間に出てくる放射線の「総数」を示す単位です。 上、下、右左とすべての方向に出てくる放射線の総数を数えたものがBqという単位です。 1秒間に100個の放射線が毎秒出てくる場合には、100 Bq と表現します。

表面汚染密度の単位は、Bq/cm2 ですから、1cm x 1cm の単位面積から毎秒出てくる放射線の総量という量になっています。

放射線の基礎知識

表面汚染密度の測定方法

表面汚染密度( Bq/cm2 ) の測定は、2段階で行われます。

第1段階(ガンマ線の背景放射線 µSv/h)の測定

ベータ線の測定を行う前に測定場所の「ガンマ線」の測定を行います。

マイクロシーベルトの測定

測定器の背面のフィルタを閉じます。

背面のフィルタは、金属でできているため、ガンマ線(γ)だけが測定できるようになります。

マイクロシーベルトの測定

操作メニューから「背景放射線」を選択します。

マイクロシーベルトの測定

しばらく時間をかけて背景放射線(シーベルト値)を測定します。

ここで行う「背景放射線(ガンマ線)」の測定は、最初に一度だけ行えばよい測定となります。

第2段階(ベータ線の表面汚染密度 Bq/cm2)の測定

続いてベータ線の測定です。

マイクロシーベルトの測定

測定器の背面のフィルタを開きます。

背面のフィルタは、薄い膜でできており、ガンマ線(γ)とベータ線(β)の両方が測定できるようになります。

フィルタを開いた状態では両方の放射線(β+γ)が測定されてしまうのですが、内部で計算を行い第1段階で測定したガンマ線(γ)を引き算した値=ベータ線だけの測定値が表示されます。

マイクロシーベルトの測定

第1段階で測定したガンマ線(γ)と第2段階で測定した(β+γ)の差分を取って、ベータ線だけの測定値が自動計算されます。

第2段階では、ベータ線の表面・放射能密度 Bq/cm2 が表示されます。

マイクロシーベルトの測定

測定対象物から 15mm の距離で測定器を固定して測定を続け、偏差(%)が下がってきたら測定値を読むことができます。