PM1703MA 取扱説明書
高感度な汚染源の探索メーター、空間線量のための放射線測定器
本測定器に特徴的な動作
高感度測定器は、汚染源に素早く反応させるために、特徴的な動作をします。
平均化
測定器の内部には、測定値を平均化する2つの回路が入っています。
- 短い時間で平均をとる回路
- 長い時間で平均をとる回路
高い線量を測定してから、自宅などの低い線量の場所に戻った時には、長い時間の平均化回路が使われます。そのため線量の変化が遅く感じる時があります。
環境中の放射線量が大きく変化した場合には、モードボタン(上)を、CAL の表示が出るまで押し続け、環境中の放射線量を再度、測定器に記憶させ、測定をリセットすることをお勧めします。
もちろん、高い線量から、低い線量へと移動する場合でも、時間がたてば、正しい測定結果となります。
放射線が低い状態 高く変化する場合 | 放射線が高い状態 低く変化する場合 |
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短時間の回路の方で、線量値を画面に出します。そのため危険を、より素早く探知できます。 | より長い時間の回路の方で、線量値を画面に出します。そのため、測定が、鈍いと感じることがあります。 |
誤差表示について
液晶画面の下段には、測定誤差%が表示されています。 15%以下の時に値を読み取っていただければ、正確な値として読み取ることができます。
低い線量の放射線測定について
まったく同じ場所を2回測定しても、同じ測定値にならない場合もあります。 これは、放射線は不規則に出てくるという性質が原因となっています。
たとえば、ある場所を測定した時に、0.08 uSv/h だったとして、 それから軒下などの高い線量を測り、また先ほどと同じ場所を測定すると、今度は、0.07 uSv/h になるかもしれません。
どちらの測定も不正確というわけではありません。 最初の1分間の測定で、検出器に飛び込んできた放射線のエネルギーを計算したところ、0.08 uSv/h だったのです。
2度目の測定器では、放射線は、少し少なめにしか、検出器に届かなかったのかもしれません。 放射線は、不規則に出てくるため、このような現象が、発生する可能性があるのです。
たとえば、ご自宅の中など、低い線量の場所(0.01μSv/h~0.20μSv/h)の測定値を正確に見極めるには、たとえば10回測定を行い、平均値をとるなどの方法が有効になります。