PM1401K-3M, PM1401K-3 ソフトウェア取扱説明書

α・β・γ+中性子線対応、核種識別マルチサーベイメーター

核種識別ライブラリの編集

PM1401K-3 は、放射線を出す物質(核種)の元素名を識別することができます。

これを核種識別・核種同定と呼びます。

測定器内部には最初から識別できる核種が100種類ほど登録されています。

5つのライブラリがあり、それぞれ選択することで登録された核種を識別できます。

ライブラリ名 核種
full 133Ba 207Bi 139Ce 57Co 60Co 134Cs 137Cs 152Eu 67Ga 123I 131I 111In 192Ir 194Ir 40K 54Mn 22Na 237Np 103Pd 239Pu 241Pu 226Ra 75Se 113Sn 99mTc 228Th 232Th 44Ti 201Tl 233U 235U 238U 88Y 65Zn
short 133Ba 139Ce 57Co 60Co 134Cs 137Cs 152Eu 123I 131I 40K 54Mn 22Na 239Pu 241Pu 226Ra 113Sn 99mTc 232Th 44Ti 233U 235U 238U 88Y 65Zn
itrap 133Ba 57Co 60Co 137Cs 67Ga 123I 131I 111In 192Ir 194Ir 40K 237Np 103Pd 239Pu 241Pu 226Ra 75Se 99mTc 232Th 201Tl 233U 235U 238U
test 133Ba 139Ce 57Co 60Co 134Cs 137Cs 152Eu 40K 54Mn 22Na 226Ra 113Sn 228Th 232Th 44Ti 238U 88Y 65Zn
user 利用者が自由に組み込むことができます。たとえば福島での原子力災害により放出された核種を登録したい場合には、こちらのファイルを使うことで核種を選択・登録できます。

識別できる核種は、核種識別ライブラリを編集することで自由に増やすことができます。 核種の追加には、どの位置にスペクトルのピークがでるのかを正確に記述する必要があります。

福島第一原子力発電所の事故から放出された核種の情報

ここでは、たろうまるが用意したライブラリファイルから核種を選択して追加できる簡単な登録方法をご紹介します。 こちらの Fukushima ライブラリファイルをダウンロードして、デスクトップにおいてください。 Fukushima ライブラリは、保安院が公開した情報に基づき、福島第一原子力発電所の事故から放出された核種の情報が入っています。

Polimaster PM1401K-3,PM1401K-3M

核種ライブラリの設定

核種ライブラリの設定は、ソフトウェア上部のタブ 設定核種ライブラリ をクリックすると開くことができます。

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メニューを選択すると、パスワードを聞かれます。パスワードは 1 です。(初期値)

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測定器に初期設定で搭載されている testライブラリには、Cs134( セシウム134 ) が入っていませんので、これを追加します。


追加ボタンを押します。

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続いて、ファイルの選択ボタン ... から、先ほどデスクトップにダウンロードした Fukushima ライブラリファイルを選択します。

「名前」から、Cs134 ( セシウム134 ) を選択します。

タイプは「工業」を選びましょう。タイプは医療や工業などの複数の選択肢がありますが、セシウム134 は原子炉から出てくる核種なので、工業の核種に分類できるわけです。間違ったものを選んでも、核種識別の結果には影響しませんので、単に分類分けと考えてください。

最後に OK を押します。

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核種ライブラリファイルの中から、核種識別を実行したい核種を登録してください。

核種識別は、たくさん登録すれば、良いわけではありません。あまりたくさん登録すると、誤判定も多くなり、解析が難しくなります。

Cs134, Cs137, I131, K40 など、現在の状況に応じて、適切な核種を選択するのが良い方法です。

ここで登録された核種は、User ライブラリとして、測定器本体で利用できます。核種識別の判定に利用するには、測定器本体で初期値である test ライブラリから、User ライブラリに変更する必要があります。

ライブラリを User に切り替えた場合、手動で登録した核種しか判定に使われませんので Cs137やI131 など、判定させたい核種は、すべて登録しておく必要があります。

核種ライブラリの切り替え

新しい核種を登録した場合には、測定器で新しい核種が判定に使われるようにライブラリの変更が必要です。 Windows のソフトウェアからもライブラリを変更できます。

ソフトウェア上部のタブ 設定測定器の設定 をクリックして開いてください。

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メニューを選択すると、パスワードを聞かれます。パスワードは 1 です。(初期値)

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いろいろな核種情報ファイル

その他、200種類の核種情報が入ったライブラリファイルは、こちらからダウンロードできます。

あまりに多くの核種を測定器に登録すると、誤判定の原因となります。 ある程度、検出させたい核種を絞って、ライブラリに登録してください。